伝統文化 ・芸術

初めての香道。「志野流香道聞香席」を体験しました

「香道」に触れる良い機会にめぐりあえました。

本日、千葉県流山市にある「一茶双樹記念館」にて開催の「志野流香道聞香席」に参加してきました。

一茶双樹記念館は、江戸中期〜後期を代表する俳諧師・小林一茶が、この地を数十回訪れたことから、一茶寄寓の地として建てられたものです

建物そのものは安政年間の建物を解体修理したものだそうです。

到着して一息ついたところで、お抹茶とお菓子をいただきました。

聞香とは、香木を焚いて、香りを鑑賞する、初心者でも楽しめるものです。

この日、双樹亭で開かれた聞香は、この季節にぴったりの「名月盆」と「菊合香」。

「名月盆」は、最初に聞いた香と、次に聞いた香を比べて、同じかどうかを問うものでした。
香道の経験が無い私には、どちらも同じに思えましたが、結果は違う香でした。

次は部屋を移り、「菊合香」に。
「秋風」と「白菊」と称されたに二種の香の聞き比べをします。

手順は、まず最初に「秋風」の香を聞きます。
次に、秋風三包み、白菊三包の計6包を打ち混ぜて、そのうち二包を除き、残りの四包を順番に聞きます。
聞いた順に、例えば「秋風 白菊 秋風 秋風」というように。

香りの聞き方も、教えていただきました。
まず右手で香炉を持ち、左手で底を支えながら胸前で水平に捧げます。
一礼をして、右手でかるく香炉の上を覆い、親指と人差し指の間から聞きます。

次の人に渡して、手記録紙に自分の名前を書き、香の名を書きます。
各自が硯で摺った墨と筆を使います。

最後に、結果を発表してもらい、和紙に筆で記録を書いてもらいます。
私は、最初の名月盆の記録紙を記念にいただきました。

香木の分類(伽羅・羅国・真南賀・真南蛮・寸門陀羅・佐曽羅)や、位の分類(上上・上中・上下、中上・中中・中下、下上・下中・下下)についてのプチ講義や、観世流の渡邉端子さんによる謡・仕舞もあり、楽しく充実した内容でした。

ちなみに、仕舞とは、能の一部を面や装束を付けずに、紋服・袴で舞う、略式の上演のことです。

秋晴れの良い天気に恵まれ、綺麗に整備された庭を拝見しながら、香道を愉しむ一日でした。

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