雑誌『Pen』の人気特集を書籍化した「PenBOOKS」シリーズ。伊藤若冲生誕300年を記念してPenBOOKSから『若冲 その尽きせぬ魅力。』が好評発売中です。
今春の東京都美術館での若冲展に続き、10月4日より若冲さんゆかりの京都では「若冲の京都 KYOTOの若冲」展が京都市美術館で開催中ですが、この度、「若冲の京都 KYOTOの若冲」展に合わせて、古美術 景和と「PenBOOKS」のコラボ企画で、PenBOOKSオリジナルポストカードが特別付録として付きます(限定発行)。
雜誌『Pen』の若冲特集では企画から関わらせていただき、PenBOOKS『若冲 その尽きせぬ魅力。』ともに原稿執筆もさせていただきましたご縁もあり、今回のPenBOOKS特別付録・オリジナルポストカードの企画も、楽しく参加させていただきました。
古美術 景和より「若冲の京都 KYOTOの若冲」展に出品した作品のうち、『鷹図』『鯉図』『双鶴図』がポストカードに採用されています。
若冲さんお得意の「筋目描き」が楽しめ、キリッとした表情が雄々しい『鷹頭』は、40代後半から50代前半の頃の早期作品。ギョロッとした大きな目とカラダの一部が波間から現れ、まるでクジラがザブーンと大海原を泳ぐ姿に似た躍動感溢れる鯉をく『鯉図』。
つがいの二鶴が仲良く寄り添い、片方は右上に頸を挙げ、くちばしを少し開けて歯と舌を見せ、もう片方は正面を向く、「米斗翁八十一歳画」の款記のある最晩年作品『双鶴図』。
若冲さんの生き物への愛情と観察力、剽軽で愛らしい自身の性格が伺われます。いずれも、水墨画にも関わらず、“色を感じる卓越した表現が愉しめる良い作品です。
PenBOOKS『若冲 その尽きせぬ魅力。』
発行:CCCメディアハウス
監修:狩野博幸
定価;1800円+税