今月発売の月刊誌『美術の窓』(7月号)で、日本美術史家で水墨画のご専門家でもある島尾新先生(学習院大学文学部教授)の連載「墨縁談義」に参加させていただきました。
テーマは「淡墨の書と若冲の筋目描き」。
景和コレクションの伊藤若冲「鷹図」を紹介し、その水墨表現や筋目描きの描写について、詳しく分析しています。
私も、本図の見どころや若冲さんのこの絵に込めた想いなどをお話させていただきました。
この絵では、いくつものパターンの「筋目描き」を組み合わせて、鷹の羽の生き生きとした表現や、大空を舞うための筋力を持つ体躯、まるで目の前に泊まっているようなフワッとした羽の臨場感などを巧みに表現しています。
また、鷹が乗る岩の表現のなめらかで勢いのある筆致との対比も楽しいです。
特徴的な水墨表現として、この絵を楽しむポイント満載の内容となっています。
◎美術の窓 7月号
生活の友社
定価:1,676円(税込)