庭でカマキリを見つけました。
身体もカマもまだそれほど大きくなく、体の緑色は淡く、透明感があります。
成長途中なのかもしれません。
カマキリといえば、若冲さんの「鶏頭蟷螂図(けいとうろうとうず」が思い浮かびます。
鮮やかな朱と黄の鶏頭の花の上で、カマを左右に広げ、上空を見つめるカマキリが描かれた作品です。
ケイトウの茎がぐわんと折れ曲がったり、くるんっと曲線をえがくあたりが、若冲さんらしいです。
この作品には、「米斗翁行年七十六歳画」の落款があり、天龍寺221世・桂州道倫((1747~1794)の賛があります。
「若冲さんも、こんなふうに虫たちを眺めていたんだろうなぁ」と想いながら、目の前の子どもカマキリが若冲さんの描いたそれのように、立派になることを願っています。