田んぼに立つ案山子が、蓑と帽子をかぶり、弓に矢をつがえています。
賛に「たを禮ても 弓矢を捨ぬ 案山子可奈」(たおれても 弓矢を捨てぬ 案山子かな)とあります。
弓矢を持ち、鳥を威嚇するように稲を刈り取った田に立つ案山子。
そんな案山子を、南天棒は頑張りやだと賞賛しているのかもしれません。
落款に「八十三翁」とあり、南天棒83歳の大正10年(1921)の作品。
絹本の中でも、光沢のある高級絵絹である「絖」に描かれたもので、南天棒にとって、特別な人のために描いた作品でしょう。
共箱付き。
作家名 | 中原南天棒(鄧州全忠) |
作品名 | 案山子図 |
時代 | 大正10年(1921) |
材 | 絖本墨画 |
本紙寸法 | 122.5 ✕ 36.5 cm |
総丈 | 192.2 ✕ 49.5 cm |
賛 | たを禮ても 弓矢を捨ぬ 案山子可奈(たおれても 弓矢を捨てぬ 案山子かな) |
落款 | 八十三翁南天棒(花押) |
印章 | 「南天棒」(関防印/白文長方印)、「白崖窟」(白文方印)、「鄧州」(朱文方印)、「佛法僧寶」(遊印) |
付属 | 共箱 |
価格 | 売約済 |